退院後、自宅に戻って生活するのが一番理想的ですが、体の状態によっては介護用品やプロによる介護サービス、訪問診療・看護などが必要になる場合や、車椅子での移動ができるように住宅改修が必要になる場合もあります。
もちろん家族でも「誰が主にケアしていくのか」「交代で面倒を見ることはできるか」などサポートしていく体制を決めなくてはなりません。
退院支援(退院時カンファレンス)
退院後、自宅に戻ることが決まっても、今後の治療や介護のこと、何が必要になるのか、どんな準備をしなければならないのか、など気がかりなことは沢山あるでしょう。
このような時に病院から在宅へ円滑に移行できるようサポートしてくれるのが「退院支援」です。
最近は退院支援に力を入れる病院が増えており、病院側が退院支援が必要だと判断した患者さんや家族のために「退院時ケアカンファレンス」が開かれます。
このカンファレンスには、主治医や看護師・医療ソーシャルワーカーなど病院のスタッフ、家族、可能であれば患者本人が参加します。 既に要介護認定を受けており、ケアマネージャーが決まっている場合はカンファレンスに加わることもあります。
在宅で受けられる医療や介護のサービスや通院などについて、このカンファレンスでしっかり確認しておきましょう。
退院時カンファレンスで確認する5つのこと
現在の状態・状況 |
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今後の医療について |
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家族が行う介護について |
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保険・介護サービスについて |
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家族が不安に思っていること |
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なんでも相談!地域包括支援センターを利用しよう
病気やケガなどをきっかけに介護が必要になった時、「介護サービスを受けたいけど、どんなことから始めたらいいのか分からない」という家族がほとんどだと思います。経験がある人や勉強している人でない限り、このようなことに詳しい人は、ほぼ居ないでしょう。
介護のことだけでなく、高齢者の生活全般で何か困ったこと、分からないことがあった時に頼りになるのが「地域包括支援センター」です。
ここは高齢者の暮らしを地域でサポートしていくための拠点となる機関で、高齢者本人はもちろん、家族や近隣に住む方からの相談を受け、医療・健康・介護・生活支援など様々な分野と連携を取り必要な手助けをしてくれます。
保健師・社会福祉士・主任ケアマネージャーなどの専門スタッフがおり、介護サービスや施設の利用方法は?といった具体的な相談でなくとも、何となく気になっていることや、モヤモヤした不安や悩みなど高齢者に関することなら何でも相談に乗ってくれます。
地域包括支援センターは住んでいる場所によって対応してくれるセンターが決まっているので自分や親の家の近くの窓口はどこなのか、担当してくれるセンターはどこにあるのか早めに確認しておくと良いでしょう。